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乳がん患者の会「いちごの会」
〜貸切温泉旅行体験記〜
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| 「来年も、再来年もずっと・・・」
「いちごの会」 松本さん |
| 乳がん患者の会「いちごの会」では、会員からの熱い要望で年中行事となってしまった温泉旅行。
昨年11月、三度目の温泉旅行に行ってきました。乳がんの手術を受けた人は、思いもしなかった、スネに傷ならぬ胸に傷を持って、一生を過ごさなければなりません。温泉に入っても、自分の心の痛みより、この傷を見た相手が不快な思いをしないか?との気遣いから、胸をかばいながらの入浴になり、他の人のようにゆっくりと温泉を楽しむという気持ちにはなかなかなれません。それが「いちごの会」ではできるのです。だから普段の例会には仕事で出席できないという人も、仕事を休んでまで参加してくれます。お知らせの葉書を出すと、「楽しみに待ってたんや!」という返事がたくさん返ってきました。
今回の参加者は27名。鷲羽山にある鷲羽ハイランドホテルの大浴場を、1時間貸しきりにしてもらって、誰に遠慮することもなくゆっくりと温泉を楽しむことができました。お食事を頂いた後、倉敷美観地区を散策。
バスを降りる時には、両手一杯のお土産と楽しい思い出を持って、「来年もまた行きましょうね!」と約束を交わしながら、それぞれの家路についたのでした。
患者会の宿命とはいえ、参加者の中には、再発をして治療中の人も何人か居られました。また、一旦参加の返事を頂きながら、急遽入院することになり行けなくなった人も居られました。「来年もまた、一人も欠けることなく同じ顔ぶれで、更に今年行けなかった人や新しい仲間も一緒に行けますように!!」と、強く念じながら・・・・。
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| 「裸のつきあい」
「いちごの会」 堀尾さん |
| 平成十七年秋、鷲羽山ハイランドホテル入浴と倉敷美観地区散策に参加できたこと、本当に楽しく小学生の遠足のごとく、心からうれしく思い出しています。今から来年を楽しみにしています。
入浴をすると言うことは裸のつきあいをする、何もかも見せ合うこと。今迄隠し続けていた苦しみ・悲しみを、分かち合う仲間ができた喜び。年齢に関係なく、兄弟姉妹とまた違う、心を許せる友人を持つうれしさがあります。
名前すら知らず、電話番号も知らずでも、いちごの会で会えるのです。またお会いできる日を楽しみにしています。
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| 「バス旅行に参加して」
「いちごの会」 S・Fさん |
| いちごの会から「バス旅行の案内状」が届きました。
「行きたい・・・」でも体調がすぐれない日々・・・。皆さんと一緒に行動するのもとても自信がありません。でも町内の老人会のバス旅行や家から温泉に行くことは、それ以上に不安です。お世話をして頂いている会長さんには悪いと思いながら、バス旅行前日まで返事を待っていただきました。
私たち乳がん患者は温泉に行く事にすごく抵抗がありますが、私は特に首に放射線の治療の傷があり、胸を隠すだけではお風呂に入る事ができません。その上、抗がん剤治療の副作用で気分もすぐれず、歩いて皆さんに付いて行くことさえ難しい位です。いちごの会に参加しても一番ひどく、こういった機会がなければ、外出することさえ苦になっています。 当日、体調は万全ではなかったのですが、紅に染まった山々・ぬけるような青い空・なんと言ってもおいしい空気、自然を堪能し皆さんと話をし、毎日家で落ち込んでいる私ですが、乳がんの治療のつらさ・痛さを忘れるくらい楽しいひと時を過ごすことが出来ました。
家に帰ってからは又つらい乳がんの治療の日々ですが、次回のいちごの会に参加できる事を願いながら、一日・一日、いえ、一歩・一歩少しずつ今ある小さな幸せを大切にしながら、前向きに頑張っていきたいと思っています。
バス旅行に参加させていただき、こういう機会を作って頂いた事に感謝いたします。
ありがとうございました。
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| 「みんなで温泉に入る会」
「いちごの会」 渋谷さん |
| 三年前の10月、自分で左乳房のしこりに気付きました。それまでの私は、生きていることの意味など考えもせず、まして、がんなど自分には無縁と思っていました。だから乳がん検診など受けたこともなく、行くべき病院さえ分らず、とりあえず産婦人科に行きました。そこで「乳房のしこりは外科に行くように」と言われ、近くの病院の外科を受診しました。今思うと、自分が何とがんという病気に対して無知だったかと恥ずかしくなります。
検診を受け、二週間後の結果の日、先生の「乳がんです」という言葉から始まり、病状の説明、手術のこと、術後の治療のことなどの説明の言葉が頭の中をぐるぐる回り、“先生ちょっと待ってよ。一度に言われても分らないから”と思ったのを思い出します。手術の後抗がん剤を受け、抜けてパラパラ落ちていく自分の髪の毛にびっくりして、頭がおかしくなりそうでした。その頃に新聞で「いちごの会」のことを知り、すがるような気持ちで入会しました。
会に出席し始めて何ヶ月か経った頃に、「温泉にゆっくり浸かりたいよね」という話がみんなから出て、「じゃあ、みんなで一緒に行こう!」という話になり、第一回の“みんなで温泉に入る会”が始まりました。私にとっては、片方しかない乳房を気にすることなく、本当に手足を伸ばしてゆっくりお湯に浸かることができました。それからしばらくして、子供と「銭湯に行こうか?」という話になり勇気を出して行ったのですが、体を洗っている時に、鏡の中で湯舟に浸かっている人と目が合い、胸を見られていたことがありました。その時、“私にはまだ無理。やはり気にせず入れるいちごの会からの温泉が良かった”と思ったのです。家族で行った旅行でも、夜中や朝早くに一人で温泉に入る様にしています。自分で“別に悪いことをした訳でもないし、堂々としていればいい”とは思うのですが、なかなかそうはいきません。
それから二回目、そして昨年の11月に三回目の“みんなで温泉に入る会”に連れて行って頂き、楽しい一日を過ごすことができました。温かいお湯に浸かっていると、疲れた体も、悲しい心も、辛い気持ちも、負けてたまるか!と思えるようになるような気がします。これから先、再発のことなど考えると、不安な思いでいっぱいになりますが、一日一日を大事に生きながら過ごせたらと思います。そしてまた来年の温泉、楽しみにしています。
さて、今度はみんなでどこに行きましょうか?
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| 乳がん患者のこんなに大勢のメンバーが、鷲羽ハイランドホテルの大浴場を借りきって、手足を伸ばして温泉を楽しんだとは実に愉快ですね。世話役の松本ふみ子さん、いつもご苦労さまです。 大頭
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